阿寒湖畔のお宿から小さなめぐり旅

風がさわやかに渡り、森が色づく季節です。ちょっと足をのばして、
見どころ&おいしいスポットへ出かけませんか?

画像クリックで拡大

阿寒湖畔エコミュージアムセンターへ秋の森情報を探しに行こう

 ここは、阿寒国立公園・阿寒湖エリアの自然情報が集約される施設です。森や湖に生息する動植物や季節ごとの変化などが各展示室で紹介されており、特に圧巻なのが、「アクティビティサロン」。約100畳の床面がすべて、阿寒の航空写真になっています。1,000分の1になった阿寒を歩き回っていると、阿寒というエリアがいかに大きく自然豊かな場所であるかが伝わってきます。その後は、エコミュージアムセンターからすぐに出られる「ボッケのこみち」を散策してみましょう。エゾリスが冬支度のために動き回る姿を見られるかも…。

自然解説員の小川彰太さん
「『ボッケのこみち』を10分ほど歩くと桟橋に出ます。秋は湖の色に透明感が出てきれいですよ」

阿寒湖畔エコミュージアムセンター

阿寒湖温泉1丁目1-1
TEL:0154-67-4100
営業時間:9時~17時
定休日:火曜
(祝日の場合は開館、翌日休)
入館料:無料
◆「鶴雅」から約900メートル

アクティビティサロンの床は上空から見た阿寒の写真。随所に解説ボードもあります。

足湯のあるお休み処で「まりもプリン」をどうぞ!

 今年4月にオープンした、足湯に浸ってひと休みできる喫茶店です。このお店は菓子工房でもあり、手作りケーキやスイーツがショーケースに並んでいます。お店でいただくこともできますが、もちろんテイクアウトもOK。ぜひ食べたいのは、注目度急上昇中の〈まりもプリン〉。まぁるいプリンを、添えてあるようじで刺すと表面がぷるんと弾けます。生クリームたっぷりで、まったりとしたコクが魅力の新名物を、源泉掛け流しの足湯で足を休めながらいただいてみませんか?

菓子職人で店長の石川栄一さん
「自由に飲めるお茶やまりもようかんのサービスもあるので、気軽に立ち寄ってください」

温泉工房 あかん

阿寒湖温泉1丁目4-29
TEL:0154-67-2846
営業時間:8時30分~20時
定休日:火曜
◆「鶴雅」から約800メートル

〈まりもプリン〉

1個210円。2個入り400円。箱詰め6個入り1,050円。

阿寒湖畔展望台で旬の朝食会サンマを炭焼きで堪能

 今年で4年目になる「阿寒湖 秋の大収穫祭」が好評です。これは、朝、阿寒湖畔展望台に出かけて、炭焼きサンマの朝食を楽しむ恒例イベント。今年のサンマは大きく脂の乗りも上々で、炭火で焼くと香ばしく、皮がパリパリとして一層おいしいのです。サンマのほかに、イカの和え物やポテトサラダ&カボチャサラダ、キノコ汁など、秋の味覚がとりどり。展望台から阿寒湖を望み、森の香りを深呼吸する、朝のお散歩気分で楽しんでみましょう。ご希望のお客様は、フロントかツアーコンダクターへお申し込みください。

主  催:阿寒湖温泉旅館組合
実施場所:阿寒湖畔展望台
(国設阿寒湖畔スキー場)
問い合せ先:0154-67-3200
(阿寒観光協会)
実施時間:6時40分~8時
実施期間:10月25日(木)迄の連日
◆「鶴雅」から約1.2km

例年、期間中約8,000名が参加する秋の恒例催し。炭火で焼く香ばしい匂いもごちそうです。

道の駅 「阿寒丹頂の里」には木彫り民芸品がいっぱい

 道の駅「阿寒丹頂の里」には木の民芸品が数々揃っています。丹頂鶴をモチーフにしたものが多く、置物は2,000円台くらいから。そのほか、丹頂鶴をかたどったバターナイフやペーパーナイフ、調理べらやご飯べら、耳かきなども…。どれも300円台~500円台なので、あれこれたくさん選べる楽しさがあります。道産のセンの木やイチイ、シナの木などを使い、阿寒町内で制作された木の民芸品には、阿寒らしい温もり感が漂います。当道の駅のお隣、「赤いシャッポ」で釧路市農協が行う野菜の直売も、ぜひのぞいてみたいスポットです。

道の駅 阿寒丹頂の里

釧路市阿寒町23線
TEL:0154-66-2969
営業時間:9時~18時
(10月~4月末は17時まで)
定休日:なし
◆阿寒湖温泉街から国道240号を釧路方面へ進み約40km先

こちらが人気の木彫り民芸品。丹頂鶴のシルエットがモチーフとなった、生活小物がいろいろ。

(財)前田一歩園財団が守り育てる阿寒の自然に触れてみよう

(財)前田一歩園財団は阿寒湖を取り囲む約3,900ヘクタールもの地域を管理しています。明治39年に国有未開地としてこの地域を享受した初代園主・前田正名が、阿寒湖畔の景観に感銘を受け、「この山は伐る山から、観る山にすべきである」と後世へ託しました。こうして昭和58年に、前田家の私財だった前田一歩園は財団法人化され、自然保護事業を行っています。「前田記念館」などの施設には入ることができませんが、周辺の豊かな自然林に触れると、三代目園主が語っていた「自然は最高の師」の精神が伝わってきます。

阿寒国立公園特別地域であり、鳥獣保護区と保安林の重複指定も受ける阿寒湖畔一帯が、前田一歩園財団の所有地です。

財団法人 前田一歩園財団

阿寒湖温泉1丁目5-2
TEL:0154-67-2207
http://www.ippoen.or.jp
◆「鶴雅」から約900メートル

石窯で焼くスローなパンは小麦の香りともっちり感がひとしお

 扉を開けると香ばしい匂いで迎えてくれる「アエプ」。石窯にまきを入れて焚き、その余熱で焼き上げるパンはどっしりと重く、表面はこんがりパリパリ。中はしっとりもっちりとしたおいしさが特徴です。全粒粉を使ったもの、発酵バターを使ったもの、天然酵母を使ったものなど、パンによってレシピはさまざま。どれも道産小麦の甘さが活きて記憶に残る味わいを醸しています。日によっては午前のうちに売り切れてしまうこともあるので、買いに行く際は電話予約や確認をしてからが安心です。

工房主の増田秀夫さんと芳子さん夫妻は7年前、東京から移り住み、この原生林に「アエプ」を構えました。「アエプ」とはアイヌ語で「食べ物」の意味。

石窯パン工房 アエプ

津別町相生83-5
TEL:0152-78-2848
営業時間:10時頃~品切れ次第閉店
定休日:月曜・火曜
◆阿寒湖温泉街から国道240号を美幌方面へ進み約21km先

主食パンを中心に約17種のパンがお目見えします。